オリンピックにボランティア参加しよう!

2020年東京オリンピックにボランティア参加したい方に向けて、2016年リオオリンピックの準備、現地の様子をレポート。プロフィールはコチラhttp://5rin.masae3.com/entry/2016/09/24/171200

東洋学園大学生、近五アジア選手権でボランティアとして大活躍

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ある日私に突如かかって来た1本の電話。「9月の近代五種アジア選手権で、通訳ボランティアを数名採用したい」その数週間前に初めてお会いした、東洋学園大学の先生に打診したらご快諾いただき、この研修プログラムが実現しました。

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(若いから5時起きで終日ボランティアした後で疲れているのにビール一杯でこの笑顔。何杯でも買ってあげたくなっちゃいます)

それから2週間後には研修、その他条件合意を経て、1週間後には現地での活動開始という超スピード実現。大学ってもっとゆったりしたスピードなのかと思っていましたが、今回は副学長・学長の後押しもあり、急遽学校派遣での体裁を整えていただくことになりました。

実はもう一度派遣までに「やりたい」と手を挙げてくれた会沙(アイシャ)さんに、ボランティアリーダー研修を受けていただきました。今回は私の知人がボランティア受け入れ担当者として、現地で対応をしてくださるとのことでしたら、本来であれば間をとり持つ私がリーダーとして現地入りするのが理想的。しかし既に動かせない予定が間にあるため、全日程現地入りは難しいため、それまでにも自主的に私と他2人の間と取り持ち、大学の先生方からも信頼されていた会沙さんに連絡。「ぜひ、やりたいです。何をすればいいですか」と返答してくれた彼女に、ボランティアリーダーとして必要な交渉、コミュニケーションなどをお伝えしました。

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「ちゃんと現地で知人に会えたかな」
「困ってないかな」

心配している私を余所に、ひょうひょうとしている学生ボランティア3名。まぁ3人とも20歳以上だし、日本人だし、単身アメリカに行って帰ってきているのだから、御殿場くらい行けるでしょうしと頭ではわかっていてもなんとなくソワソワ。

ボランティア3日目、ようやく現地入りした私をお迎えしてくれた3名はたくましく働いていました。英語アナウンス、通訳がメインの仕事とはいえ、何かしたくてたまらないという様子の3名。現地で初めてお会いした運営側の事務局長とも、うまく信頼関係を築きつつ、笑顔でイキイキと活動している様子が眩しく映ります。

聞くと、現地入り直後ドーピング検査帯同を経て(私も通訳未経験)、大会開会式での会長の通訳(壇上にて)、翌朝5時半起き7時スタート19時終了など、約束以上のお仕事を振られても笑顔で対応して来たとか。自分たちで考えて、翌日からはシフト制を組み、早朝シフトは交代で対応するなど誰にも言われなくても行動するなど、一部の社会人よりも優秀な3名。

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運営側も国際大会初めてという方がほとんどで、指示や担当ごとの役割が不明確という課題もあったようですが、みなさん受け入れてくださった方がとても良い方ばかりでしたので、大きな混乱やトラブルもなく対応ができていたということでした。

個人的には嬉しい再会もありました。上の写真にチラリと映り込んでいるタメル氏は、リオ大会でお会いした国際近代五種連合(UIPM)から派遣され、大会運営アドバイザーとして来日した方。リオでは2020東京大会に向けて日本から視察に来られていた方と、その通訳をしていた私たちにとても協力的で、通常であれば出入りできない場所へも案内するなど、現地でお世話になりました。私のリオ最終日には、コパカバーナで一緒に飲んだ仲でもあります。

そんなタメル氏は元選手。当然近代五種のルールにも詳しく競技団体での勤務経験も長く、これまで、数々の国際大会にスタッフとして派遣されていて、ボランティアの扱いにも慣れています。そんな彼が現地でボランティア3名の話し相手になり(いや、反対かな。英語NGな人が多い中、学生3名がタメル氏の話し相手になっていたかも)長時間労働の息抜きを一緒にしていたというのです。

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現地で2日間に渡ってボランティア3名を見守りましたが、嫌な顔せず、不満も言わず率先して仕事を見つけては行動する彼女たちに私も励まされました。最後まで通訳は自信がないと話していた学生も、現地では立派に活躍し、事務局の方達に頼りにされていました。

受け入れ側も初めて、派遣側も初めて、間をとり持つ私も初めて、参加者も初めてという、初初オンパレードな組み合わせでしたが、台風が接近する中トラブルや事故もなく、無事に競技も終えられたとのことで安心です。

今回の学びを次にも生かせるよう、ここで終えることなく取り組みを続けていきたいと思います。